認定NPO法人とくしまコウノトリ基金

活動&いきもの情報

負傷したJ0188の状況について

1 経過

 10月10日午前、鳴門市大津町でJ0188(2018年豊岡市生まれ、オス)が右脚(後肢の大腿骨の付け根あたり)を負傷しているのが見つかりました。 
 発見当初は右脚が使えず、歩行はほとんど不可能でしたが、10月16日頃から、歩行しながら採餌ができるようになっています。
 右脚は曲がったままですが、横を向いていたつま先が前に向くようになり、数十mの距離は歩行できています。

負傷して3日後のJ0188 この頃は全く歩けなかった  2020年10月14日

最近のJ0188のようす(動画)
  2020年10月18日(コウノトリ基金撮影)https://youtu.be/8wMPveuSJ1w
  2020年10月23日(協力者撮影)https://youtu.be/36QqbqtRxDc


2 対応

 発見当日から、当基金や協力者により毎日観察を続け、J0188の健康状態や行動の変化について、県や獣医師と情報共有しています。
 その上で、県を中心に獣医師や当基金などが対応策の検討を続けていますが、

・開放骨折している可能性が低く、怪我による感染症のリスクが少ないこと
・右脚は曲がってはいるものの、歩行と採餌ができるようになるなど回復傾向が認められること
・飛翔力があり頻繁に移動し、かつ、周囲にほかのコウノトリが多数おり、広範囲にわたり餌が豊富にある環境では、捕獲に必要な餌付けも困難なこと
・捕獲は怪我を悪化させるなど、それ相応のリスクがあり、また健康な別個体についても二次的な事故が起きる可能性があること
・うまく捕獲できたとしても野生個体は飼育管理下で餌を食べてくれるか不明であること

 などから、少しずつではあるが回復が見られている現在の状況では、リスクをおかしてまで捕獲はせず、経過を見守ることがJ0188には最良であると考えています。
 当基金などに対して、救助するようにとのご意見ご要望が寄せられていますが、以上のような状況ですので、ご理解をお願いいたします。

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